【リサイクルきものセレクトバザール】の収穫♪

先月出展した「リサイクルきものセレクトバザール」から、早くも10日以上が経ちまして、9月はいつもひときわ足早に過ぎ去ってゆくように思います。

久しぶりのイベントの余韻も去って、後片付けもひと段落。あらためてリサイクル着物っていいなぁとしみじみ感じる静かな秋の始まり。

もともと好きで、よく伺っている催事でしたが、当たり前だけど世の中にはまだまだ私の知らない楽しいものや美しいもの、素敵なものがたくさん。
リサイクル着物というシステムがなかったら、一生出会えなかったような素晴らしい手仕事に触れることができるのは、本当にありがたく尊いことだと思います。
あらためて、素敵なイベントに誘っていただいたことに感謝。

5日間もの間、朝から晩までキモノや帯に囲まれる出展は初めてで、もう毎日あっちへフラフラ、こっちへフラフラ、、、
今回はそんななかからお迎えした収穫を♪

 

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まずは、目の前のキモノnaoさんのお買い得棚に積まれていた大島紬。
大島紬は軽くて着心地よく、気に入ったものがあれば欲しいキモノですが、どこか古めかしかったり、なんとなく暗かったりと、なかなか好きだと思う柄に巡り会えずにいました。

ところが今回の催事では、あちらこちらで素敵な大島紬が散見されて、さすがお三方のセレクト!
あるところにはあるんですね〜。

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こちら、私には一見ダマスク風なタイル柄に見え、規則的な曲線がレトロで可愛いなぁと。写真を撮らせていただいてひと晩考えたのですが、相方に見せると「銭湯のタイルみたいだね」と同じようなことを…(笑・わが家は銭湯マニア)。

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八掛もモダンなピスタチオカラー♪
とはいえ、おそらく本当は大きめな網代模様でしょうか。

網代といえば浅草の三社祭。
その昔浅草で働いていた頃、三社祭の時にはよくこの模様を目にしたものでした。
三社祭の浅草神社は、漁の途中で網にかかった観音さまを祀って創建されたという由来があることから、投網をモチーフにした網代の模様がよく使われるのです。そんなことを思い出して、少し懐かしくなりました。


お次は深い緑に赤やベージュなどのラインが刷毛で掃いたようにシュッと入る紬のキモノ。

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緑は色の再現が難しい、、、

緑といってもさまざまな緑がありますが、私はとりわけこの深い森のような青みの緑が好き。
今回、久しぶりに工藝的で素敵なものをいろいろと見せていただいて、私の工藝熱も少しだけ再燃。
好きな色ということもあり、このキモノはきものなかむらさんのブースで、そばを通るたびになんだかいいな、ちょっと小津安二郎の映画に出てきそうなキモノだな、、、と気になり続けていて。

しばらく工藝的趣味から離れていたので、どうかな、、、と最終日の夕方まで悩みましたが、やはり見過ごし難い魅力に抗えず、お迎え。
決め手は、それなりに味わいのある紬なのですが(スタッフさんは「郡上っぽい」とおっしゃっていましたが、私は詳しくなく…)、どこか英国的な雰囲気もあるところ。
「伊勢丹の紙袋」と云った方がおられましたが、確かに! どことなくタータンチェックのような感じもあり、これなら長く着られそう。

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『お早よう』の高橋とよさん。このグリーンの帯の色…!

ちなみに、小津安二郎の映画に出てきそう、、、と頭の隅でチラチラしていたこの色、あとで観返してみたら『お早よう』の高橋とよさんの帯の色でした◎


普段はなかなか見つけられない小物も、今回は良い出会いが。

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白地に金の斜め縞が入った三分紐。

金糸の入った帯締めって、礼装用? とも思いますが、実際どうなのでしょう、、、
個人的には帯飾りや帯留で金が入るので、私にはちょっと入ったラメやゴールド、シルバーの帯締めは実はかなり合わせやすかったりします。
この斜め縞は、なんとなくあまり礼装感がなさそうなカジュアルな雰囲気で、ねじったキャンディみたいな可愛らしさがあり、クリスマスコーデにもよさそう♪


そして最後は、お隣でご一緒だったペタコさんの半衿。
私もどれか欲しいなぁと気になっていましたが、初日から大人気で品薄になる一方、日を追うごとに新たな柄や品が投入され続け、最終日まで何が出るかわからない楽しいブースにワクワク♪

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片側だけの刺繍も素敵☆

お客さまもみなさん悩まれた挙句、複数買いされる方も多く、そうだよねぇ、欲しくなるよねぇと納得。
私の場合、まだ半衿のおしゃれは初心者で、といって、さらの白衿には抵抗があり、普段はリバティプリントやレース、白に地紋があるようなものが好き。

そんな感じなので、まずは上品なさりげなさが魅力のかすみ草のオーガンジータイプを選びました。

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背景の布を変えると感じが変わります♪

かすみ草は私もよく撮影の背景など使いますが、いろいろなものと合わせやすく、季節もそこまで厳密ではなく。
オーガンジーなので、重ねる布を変えることで、違った雰囲気で使えるというのも楽しそう。

 

新たなキモノも増えたところで、昨日は片付けがてら、わが家のキモノ箪笥も点検。
限られたスペースなので、年に何度か気が向く時に見直して、もう着ないかもと思ったものは次に着てくれるかもしれない方のもとへ送り出す準備を。

まだ着るつもりでいたものが、今回はあらためて見るともう着ないかも、と思えたりもして、自分でも少し驚いています。
なにか心境が変わったのか、はたまたお歳のせいで似合わなくなったのか、、、

これからも末長くキモノを愉しめるよう、私もお仕事頑張ります!