これまで、ブラウンが中心だった羽織紐と納品&ギフト用の帯飾り、ショール留めパーツなどのダイカットの台紙に、新しく白系(アイボリー)のものが加わりました。

思えば一番初期の頃には白系の台紙を使っていて、当時はなんと自分で活版印刷(レタープレス)もしていました。
ありがたいことに、年を追うごとに制作数ややることが増えて台紙に時間が割けなくなり、現在の箔押し印刷に落ち着いています。
おそらく他のブランドさんではあまりないと思うのですが、台紙にブラウンを使っている理由は、単純に私が茶系の色や秋色が好きというのもありますが、ブラウンというのは大地の色。
すべての花や緑は大地、土から芽を出し、葉やさまざまな色の花を展開していきます。
そんな大地の色は、地球上のあらゆる色を受け入れることのできる懐の深い色。
極端に云えば、ブラウンに合わない色はない、というくらい、この色は万能だと私は信じているのです。
とはいえ、現実に台紙として使うには、特に透明感のある濃いめの色や、台紙と近い茶系の色などをのせたときには、主役である素材の色味が分かりにくいことがありました。
加えて、イベントなどで空間をつくる際に、黒い箱にブラウンや黒の台紙となると、やはり全体が重たくなりがちで、個人的にはその重厚感を気に入ってもいたのですが、やはり見る側からすると少し近寄りがたい印象を与えてしまうかな、ということも気になっていました。
いろいろな側面から考えに考えた末に、まあ、ともかく一度白系の台紙をやってみよう。とようやく思えたのが、夏の終わりのこと。

慣れない白系の台紙は、黒ばかり着ていたのに急に白シャツを着たときのような気恥ずかしさとソワソワ感がありました。
お客さまからはどんな風に見えるだろう。
ブラウンとアイボリーが混ざって、ちぐはぐな感じがしないかな。
頭のなかは、実はそんな不安(しかなかった)が占めていましたが、私の気持ちに反してお客さまはアイボリーの台紙の作品をどんどん手にしてくださり、色がいいですね! と、なんなら白系の台紙のものばかりお迎えくださって。(笑)
さらに、納品でお世話になっている木ノ花のみなさんからも思いがけず、白系の台紙、いい! と云っていただいて。
曰く、帯飾りの色味が箱に入れたままでもお客さまに伝わりやすいし、見ていただきやすい、とのこと。
いやはや、頑なにブラウンにこだわっていたのは実は私ひとりだけで、世界はこんなにも優しく、思い切った決断(大袈裟)を受け入れてくれるんだなぁ、と、本当にありがたく嬉しく思うと同時に、自らの頭の固さをあらためて実感し、もっと柔軟でいいのかも…と思った出来事でした。
というわけで、今後はブラウンに加え、アイボリーの台紙も積極的に使っていきますので、イベント等で見かけた際には、ぜひお手に取っていただき、素材の色や模様までじっくりとご覧くださいませ。
明日からは自由学園明日館で【きものプリーズ】に参加します!

大好きな建物でのイベントに参加させていただける幸せ♪
出展者のみなさんも素敵なお店ばかりです。
ぜひお気軽に、お立ち寄りくださいませ。
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10/2(木)・3(金)
✶ きものプリーズ2 ✶
自由学園明日館
豊島区西池袋2-31-3
2日:12:00〜19:00
3日:11:00〜17:00
入場無料
《イベント参加予定店》※敬称略・順不同
・T.O.D
・ひでや工房
・いちりん
・こぎん刺しハルコギ
・つばめボビン
・神田胡蝶
・OLN
・衿秀
・木ノ花
・maison konohana
・textileskonohana
・日本橋三越本店本館4階 呉服 華むすび(ジョイント参加)
※本日より10/4まで、オンラインショップは一時クローズいたします※