2023年もありがとうございました!

今年の出展をまとめてみました。
1月:キモノnao/2月:七緒の和トセトラ/3月:日本橋三越本店・東京キモノショー/4月:キモノイースター/9月:日本橋三越本店/10月:銀座のきもの市/11月:きものサローネ
このほかにも委託等でさまざまな場所でお世話になりました。
ありがとうございます!
わが家にはつばめの親子も来てくれました♪

今年も残りわずか。
歳を重ねると、一年があっという間、なんていいますが、今年はどんな一年だったかなと思い返してみると、あれも、これも今年だったんだ…と。そう思えるということは、充実していたということかな、と少し嬉しい気分でいる年末です。

出展も、おかげさまで委託を含めて10箇所あまりプラスα、させていただきましたし、新しい作品もいろいろとリリースし、書きたいことは尽きませんが、今年の残り時間もあと少し、その中でも私にとって特に大きかったことを2つ、書いてみたいと思います。

ひとつは、2月の名古屋出展。
これまでは、委託などはありましたが、私自身が立つ出展は首都圏のみだったのですが、昨年に名古屋出展のお話をいただき、迷った末に初めて行かせていただくことにしました。

以前は国内のさまざまな町に旅もしましたし、行く先々での風景や人情を楽しんでいましたが、近年、猫たちと暮らすようになってからはなかなかそれも叶わず、そうこうするうちにコロナ禍となり、気がつけば自宅を拠点にする気持ちが強まるあまり、日常の外出でもほとんど遠出をしなくなっていました。

一度そうなると、自分から外に踏み出すのはなかなか勇気がいるもので、今年はお仕事という形でお誘いをいただき、そんな守りの姿勢から引っ張り上げていただいた、という感謝の思いでおります。

おかげで、キモノをはじめたてのころに足繁く通っていたtentoさんをはじめ、その後もお世話になっている出展者の皆さまとご一緒できたことは、本当に嬉しく、感慨深いことでした。

初めての場所やイベントはどこでも緊張するものですが、名古屋でもたくさんの初めてのお客さまとの出会いがあり、ありがたいことにすでにどこかで作品を迎えられて着けてきてくださるお客さまがいらしたり、また来てねと温かなお言葉をいただいたりと、初めての土地に出向いて行くことへの不安が大きく払拭される機会となりました。

今では来年以降は、少しずつ首都圏以外にも出没して行きたいなという思いもあり、ひとまず2024年は、4月に大阪に参ります!
大阪はここ何年か、阪急うめだ本店さんに置いていただいていて、とてもお世話になっている街。
4月の2日間だけですが、着物イベントに参加します。
詳細はまた年明けに、追ってご案内しますね。


名古屋ではいろいろな経験をさせていただきましたが、その分さまざまな課題も見えてきて、今のままでは今後続けて行くのが難しくなってくるな、と痛感する部分もありました。

そんなこともあって、大きかったことのもうひとつは、サポートメンバーさんをお願いしたこと。

つばめボビンはこれまで、作品のデザインや制作はもちろん、HPやパッケージデザイン、パンフレット作り、オンラインショップ制作や対応、出展・販売から細かな雑用に至るまで、すべての作業を私がひとりでやってきたのですが、出展の機会が増えるにつれ、最近はだんだんとそれが難しく感じられるようになってきました。

とはいえ、おそらく私は、ひとりでやるのは得意なのです。
自分の世界に籠って、自分のペースで、こだわりの赴くままに自分のやりたいように進めることはこれまでもやってきたわけですが、反面、誰かに頼ったり、任せたりすることが苦手。

私が好きでやっているこだわりや作業は、おそらく他の人にとっては面倒であろうという自覚があるので、誰かに頼むのは申し訳ないし、お願いするための準備をするくらいなら、自分でやってしまったほうが早い、と思っていました。

でも、今年のはじめに、それを指摘してくださった方がいて。
そのことに深く納得してからは、できるところから少しずつ、誰かに頼れないか? と考えてみることを意識するようになりました。

そうしたら、本当に不思議なことですが、誰にも迷惑をかけず、頼らずにひとりで頑張ることを手放さざるをえなくなる状況がいくつも降りかかってきたのです。

そのたびに頼れる先を探したり、思いがけず力になってくださる方が現れて、なんとか断念せずに進めるようになったり、結果として私にとってはプラスになっていきました。

おかげで私がずっとひとりで抱えてきたのは、本当は私がそれを望んでいたわけではなくて、そうするのが当たり前、誰かに頼んだりなんてできないと思い込んでいただけで、本当は仲間がいるというのはこんなにも嬉しく、心強いのだと気付かされたのでした。

4月と10月の出展時にサポートに入ってくださったのぎさんは、つばめボビンを手伝ってくださるにあたって、私の過去のブログを読み込んでくれたり、品物についての理解を深めてきてくださって、私は正直、そこまでしてくれることに心底感動しました。
そして、やはりお願いして本当によかった。

誰かをお願いするにあたっては、単純に人手が欲しい、仕事を分担してほしい、というのももちろんあるのですが、実はそれ以上に、別の誰かがいてくれたなら、ひとりで行ける世界を超えたところの、もっと広い、未だ見ぬ世界に行くこともできるんじゃないかな、と思ったのです。

つばめボビンというブランドとしての芯はありつつ、誰かが加わることによる化学反応も、時にはあり。
そんな風にして、これからもっともっと新しい景色を見に行くことができたなら、それはきっととても愉しくて、素晴らしいこと。

そんな発想になれたのは本当に私にとっては大きな一歩で、今後もそういった形でのぎさんはもちろん、未だ見ぬどなたかのお力もお借りしながら、新しい世界を見に行ってみたいな、と思っています。

取り留めのない個人的な内面の話を、ここまで読んでくださり、ありがとうございます。

おかげさまで年々、つばめボビンを通じて本当にたくさんの経験をさせていただき、少しずつではありますが、成長できている実感をいただいています。

今年も多くの方々に支えていただき、一年を終えることができますこと、本当に嬉しく、感謝の気持ちでいっぱいです。

新たな年も、たくさんの作品でみなさまの着物姿にアクセントを添えさせていだたけるよう、精進して参ります。
2024年も、どうぞよろしくお願いいたします。

つばめボビン 中村智深